小児科について

小児科では

小児歯科は、おおむね乳幼児期から、永久歯が萌え揃う学童期まで(12~13歳)を対象としています。虫歯の治療をはじめ、虫歯の予防処置、永久歯の歯並び、噛み合わせが正しくなるように指導や予防処置(シーラント、フッ素塗布等)を行います。

子供の最初の歯は通常、生後6カ月までに生えはじめ、3歳までに20本の乳歯が完全に生えそろうのが普通です。乳歯は、子供の身体・健康にとって大切なの物である事は言うまでもありませんが、これから生えかわる永久歯にとっても重要な意味を持っています。

歯科医院では、ただ単にお子さんの虫歯を治療するだけではなく、お子さんの健やかな成長を歯科医師の立場から支援し、「お母さんといっしょに、健康で丈夫な美しい歯を育てていきたい」 と考えています。

 


【むし歯のできやすいところ】

上顎前歯の歯と歯肉の境目

乳歯が生えてきたら

歯みがきをはじめるとき:
生後6ヶ月を過ぎると、乳歯が生えはじめます。このときから、歯みがきが必要になります。
最初は前歯しか生えていないのでガーゼ等でふく程度でも大丈夫ですが、 授乳をしたまま寝かせないことがポイントです。

歯みがきが、自分である程度できるようになっても、 8~9才くらいまではうまくみがけないので、汚れをきれいに落とすために、仕上げみがきが必要です。
仕上げみがきは、とくに歯と歯ぐきのさかい目、歯と歯のあいだ、歯のかみ合う溝のなかに、汚れがたまりやすくなっているので注意してください。
歯ブラシは、ヘッドが小さく、毛先の短めのものを選びましょう。みがく順番を決め、みがき残しのないようにしましょう。

 


【むし歯のできやすいところ】

上顎前歯の歯と歯の間

1歳6ヶ月から3歳まで

1歳6ヶ月になると、上下の前歯12本と奥歯4本の乳歯が生えてきます。

また保健所での1歳6ヶ月健診があります。このとき、心身の発達をチェックしますが、歯についても、生えている歯の数と種類、むし歯 や汚れの状態、かみ合わせの状態などをチェックします。

この時点でむし歯をもっているお子さんは少ないのですが、3歳児になると、むし歯がとても 増えています。このあいだに、とくに気をつけてほしいのは、食生活です。甘いお菓子やジュース、清涼飲料水などを、だらだらととらないようにしましょう。

また、歯科医院で健診と相談をしてください。むし歯がないうちに、歯科医に健診を受けましょう。むし歯になってから歯科医院に行くよりも、一本もむし歯が ないときから相談し、食生活の改善や歯みがきの指導を受けてください。

3歳のころ

3歳になると、3歳児検診があります。歯の健診も、歯科医が20本の乳歯が生えそろい、かみ合わせが きちんとできているか、またむし歯になりやすいのか、などをチェックします。

3歳児のむし歯の状況をみると、これから先の歯の状況を予測することができます。

また、ホームドクターをつくりましょう。信頼できるかかりつけの歯科医をもち、定期的に検診を受けることで、適切な指導を受けたり、わからないことを 気軽に相談できます。

初めて永久歯の生える6歳

6歳ごろになると、乳歯の奥歯のさらに奥に最初の永久歯が生えてきます。 この歯の名前は、第一大臼歯で、一番大きくかむ力が最も強い大切な歯です。

また6歳ごろに生えるので「6歳臼歯」とも呼ばれます。 6歳臼歯は、最も大切な歯なのに、むし歯になりやすい歯です。それは、奥に生えてくるので最初は気がつきにくい、歯のかみ合わせの面の溝が深くカスがたまりやすい、 奥に生えてるので歯みがきがしにくい、生えたての歯は歯質が未熟なためむし歯になりやすいからです。

6歳臼歯のむし歯の予防には、本人、お母さん、歯科医の協力が必要です。念入りにみがき、みがき残しのないよう注意します。それとともに 歯科医に予防をしてもらいましょう。生え方に合わせて、フッ素をぬってもらいます。
また、以下のようなときはご相談ください。

  • 6歳臼歯がなかなか生えない
  • 6歳臼歯が痛い
  • 前歯がななめに生えたりかみ合わせがおかしい
  • 永久歯の形や色がおかしい 

小児歯科 Q&A

Q1:生えはじめの歯はなぜむし歯になりやすいのでしょうか?
A1;歯は、唾液に含まれているカルシウムやリン、フッ素などが、表面のエナメル質からとけこんで、 次第に硬くなります。また歯の内部でも変化がおこってきます。ですから生えはじめたばかりの歯は、未完成な状態なのでむし歯になりやすいのです。

Q2:歯ブラシはどんなものを選べばよいでしょうか?
A2:お子さんが、口のなかで歯ブラシを自由に動かしやすい大きさで、使いやすく、力を入れてみがけるような 小さめなサイズで、毛先も短めなものを選びましょう。わからなければ歯科医に相談してください。

Q3;フッ素はどんなはたらきをしますか?また、いつ頃ぬるのでしょうか?。
A3:フッ素には硬くて丈夫な歯をつくるはたらきがあり、むし歯になりにくくします。フッ素を塗る方法の他に、 口をゆすぐ方法、フッ素入り歯みがきを使う方法などがあります。
塗る時期については、歯が生えてきたときから塗りはじめてよいのですが、年齢に応じた 利用法がありますので、歯科医によく相談してください。

Q4:おやつにはどんなものがよいのでしょうか?
A4:お子さんの身体と歯の成長を助けるものを選びましょう。できれば歯につきにくいものにしましょう。