金属床義歯について
金属床義歯とは
入れ歯の土台となる部分(床)を金属で作る入れ歯のことです。 入れ歯には大きく分けて2つの方法があります。入れ歯の土台を金属で作る金属床(自由診療)と、レジン(プラスチック)で作る レジン床(保険診療)です。
金属床はレジン床に比べ、丈夫な素材である金属を使うため快適で、たわまず、 丈夫な入れ歯をつくることが可能になります。金属ならではの薄い仕上がりは違和感を少なくし、口のなかを広く感じさせ、 熱の伝わりもよいので一層おいしく食事を楽しむことができます。
また、部分入れ歯の場合は、残っている歯にバネを引っかけますが、金属床の入れ歯は、 その残っている健康な歯にあまり負担をかけないようなデザインが可能です。 さらに、部分入れ歯を固定するためのバネを目立たないように仕上げることができます。
金属床義歯とレジン床義歯の比較
金属床義歯
◎メリット
- 薄く、丈夫で壊れにくく、たわみ、変形がない
- 熱伝導率が良い
- 臭いが少なく衛生的
- 自然な舌触りであるため、違和感はかなり緩和されます
◎デメリット
- 材料や製作にコストがかかるため高価である
レジン床義歯
◎メリット
- 保険で作れるので、安価である
◎デメリット
- 全体的に厚く大きい床となるため、口の中での違和感を感じる また舌に圧迫感をともなうことがある
- たゆみやすく、壊れやすい
- 汚れや臭いがつきやすい
- 歯がすりへる
- 保険で作れるので、安価である
- 材料や製作にコストがかかるため高価である
金属の種類
現在金属床義歯に使われている主な3種類の金属は、金、コバルトクロム、チタンです。
①金(白金加金):
金は加工性に優れているだけでなく、酸化せず腐食しないため変色が起こりません。 金属の強さ、しなやかさを保ち、歯や歯ぐきにも優しく、金味がしません。長く使用できる入れ歯です。
②チタン:
とても軽く、特に強いという点で上顎の入れ歯に向いています。人体に対しても優しいため、金属アレルギーの恐れも少ないです。 熱伝導率も高く温かさ、冷たさも十分感じるため、お料理の味覚を楽しめます。
③コバルトクロム:
最も一般的な金属です。加工性もよいので部分いればにも使用できます。
入れ歯のお手入れ
- いつもきれいに洗いましょう。歯ブラシでやさしく洗ってから、入れ歯洗浄剤を お使いになると効果的です。
- お休み中は、乾いてしまうと変形してしまいますので、たっぷりとお水の入ったコップに入れましょう。
- 入れ歯をはめて痛みや違和感があったり、すぐ外れたりと入れ歯の調子が悪い場合は直ぐに歯科医に相談下さい。
- 定期的に入れ歯の検査を受けましょう。状が進むと歯周ポケットがさらに深くなり歯槽骨がほとんど破壊され歯が ぐらつき歯の根も見えてきます。