歯周病について
さんご色、またはピンク色でひきしまって弾力性のある、健康な歯肉の写真。
歯周病とは
歯周病は、歯を支える周りの組織に起こる病気です。歯の表面に付いた汚れ食べ残し(プラーク) や長い間たまった歯石により、歯を支えている歯ぐきや骨が壊されてしまう病気です。
歯ぐきから血が出たり、 口臭がひどくなり、歯がグラグラしたり、時には激痛を伴う事もあり、最後には歯は抜け落ちてしまいます。
歯周病は、歯を失う最も多い原因となっています。
35歳~44歳の人ではおよそ85%、45歳~54歳では90%の人が歯周病にかかっています。(厚生労働省歯科疾患実態調査より)
現在は生活習慣病とも言われています。
歯周病の進行状況
歯周炎1
歯のつけ根の表面にプラークがたまり、歯の周囲や歯と歯の間の歯肉に 炎症が起こります。
ブラッシングした時や固いものを食べると出血することがあります。 これくらいではまだ痛みもありません。
歯周炎2
プラークが歯石になり歯石は大きくなって、歯根膜が溶け歯肉溝のなかにも 広がってきます。
歯肉溝はだんだん深くなり歯肉の弾力性がなくなって歯周ポケットと呼ばれる空間ができます。
炎症も進み歯槽骨の破壊も始まります。
歯周炎3
症状が進むと歯周ポケットがさらに深くなり歯槽骨がほとんど破壊され歯が ぐらつき歯の根も見えてきます。
出血や口臭も強くなり常時ウミが出るようになります。その症状を一般的に 歯槽膿漏といいます。
ねばねばした細菌
ねばねばした細菌の 集まりがプラーク:歯垢(しこう)です。
その細菌が少しずつ死滅して、それに唾液成分の無機質が沈着し、 石灰化して歯石になります。
歯周病の治療
歯科医院でのブラッシング指導とスケーリング(歯石除去)を行います。 ご自分にあった正しいブラッシングを指導いたします。
また、 汚れ(プラーク)を落とすには、毎日の歯みがきがとても大切ですが、歯石は歯みがきでは取れませんので、特別な器具または機械を使って除去します。
歯周病が進んでしまった場合は、抗生物質を歯周ポケットに入れて殺菌する方法や、さらに症状が進んでしまったときには、手術が必要な場合もあります。
歯周病の予防
まず汚れ(プラーク)をためないことが一番の予防になります。
毎日の正しい歯みがきと定期的な歯科医院での歯のお掃除が大事です。かかりつけの歯科医をもちましょう。また生活習慣を改めることも、大きなポイントになります。
歯周病チェック
こんなことに思い当たりませんか?
- 歯をみがくときや、りんごを食べるとき歯ぐきから出血することがある。
- 口臭があり、親しい人から口が臭いと言われたことがある。
- 歯ぐきからウミが出ることがある。
- 朝おきたとき、口が粘ついたり、妙な味がする。
- 歯ぐきが赤くはれたり、痛むことがある。
- 冷たい水を飲むと、むし歯もないのに歯や歯ぐきがしみて痛い。
- 歯がグラグラと動く感じがする。
- 歯ぐきがむずがゆい感じがする。
- 歯と歯の間に、よく食べ物がはさまる。
- 鏡で見ると、前よりも歯が長くなったように感じる。