インプラントについて

インプラントとは

インプラントとは、失った歯(天然歯根)の代用となる人工歯根のことです。天然歯に最も近く、第二の永久歯と言われています。

虫歯や歯周病または事故などで失われた歯の場所に人工の歯根(インプラント材)を 埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法を「インプラント治療」と呼んでいます。

インプラント治療の利点とは

自然な外観で美しい歯並びを取り戻すことができ、人前で話すことも気になりません。

従来の取り外し式入れ歯と違い、天然の歯とほとんど同じ感覚で噛むことができます。また、骨と一体化することで、かみ合わせの力が天然歯と同様の強度があります。入れ歯のような違和感がなく、健康な歯に悪影響を与えることもありません。

噛む機能が回復することで、食べ物の制限がなくなり、バランスの良い食事が楽しめます。楽しい食事は、体を健康に保つだけでなく、心までも健康にします。

身体への影響は

インプラントの素材である純チタンは、生物学的に安全で、腐食しません。

また表面に使用しているハイドロキシアパタイトは、骨にくっつき一体化する性質があり、毒性がない ことから口の中に直接埋め込んでもアレルギー反応や歯周病を発生することがありません。

身体にやさしい材料を使用しています。

インプラント治療と従来の治療法との違い

失った歯の修復法として、従来は人工クラウンやブリッジ、 取り外し式の部分的な入れ歯、総入れ歯が利用されてきました。

しかしこうした代用物を口の中に確実に固定 させるためには、隣の健康な歯を削らなければならないといった問題があります。

また歯根までをも回復させるすべはなく、歯がなくなることによってできた顎の骨の中の空洞は放置されたままでしたので、顎骨が萎縮する危険がありました。

インプラント治療の流れ

埋入手術は局所麻酔下で行います。歯ぐきを切開し、顎の骨にインプラントを 埋入し傷を縫合します。

やがてインプラントは周囲の骨と結合し、安定します。インプラントと骨が結合するまでの間、定期的に 検診を行い、状態をチェックします。

完全に結合されるまで約6~24週間待ち、それを確認後、修復歯 をかぶせます。治療後はしっかりと噛むことができます。

治療法は患者さんの症状、状態により異なります。失った歯の数、インプラントを埋め込む骨の硬さ、位置、大きさ等によりさまざまな選択技があります。総合的に検討した上で、治療計画が立てられます。


◆STEP 1:診断と治療計画

模型やレントゲンなどによる十分な診査診断を行い、治療計画についての説明を受けます。

 

◆STEP 2:インプラント手術

歯のないところへチタン製の小さなネジのような形状のインプラントを局所麻酔で顎の骨の中に埋め込みます。

 

◆STEP 3:インプラントと骨の結合期間

インプラントと骨がしっかりとくっつくまで約6~24週間待ちます。この期間、 一般的にはインプラントの上に仮歯を入れておきます。(骨の状態など様々な条件により異なります)


◆STEP 4:歯の装着

インプラントの上にアタッチメント(土台)を取り付け、医療用セメントを用いて、歯を装着します。 これでインプラント治療は一応終了となります。
※インプラント治療後はホームケアが重要です。正しい歯みがきと先生の指示に従った定期健診を受けましょう。


インプラント治療 Q & A

Q1:インプラント治療は誰でも受けられますか?
基本的にほとんどの方が治療をお受けいただけます。ただ、インプラントを埋め込むあごの骨の量が少ない場合は、骨移植を行ったり特殊な処置を行う等、骨の量を増やしてから治療を行います。
一方、骨などに大きな問題があったり、アレルギーのある方、その他主治医の判断によっては、インプラント治療が行えない場合もあります。

Q2:手術には入院が必要になりますか?
ごく限られた特別な治療を行う場合でない限り、入院される必要はありません。しかし、通常のインプラント手術であっても、手術後 2~3日は安静にしていただく必要があります。

Q3:痛みや腫れはありますか?
麻酔をしますので手術時には痛みはありませんが、手術後は多少の痛みと腫れがでる場合があります。

Q4:治療期間はどれくらいかかりますか?
使用するインプラントによって変動しますが、顎の骨に入れたインプラントが周りの骨と結合するまで、一般的に 6週間 ~ 24週間 程度かかります。
またその後、インプラントの上に人口歯を装着するまで、すぐに実施できる場合と期間が必要な場合があります。 (骨の状態や歯の本数など、様々な条件により変わりますので、当医院までご相談下さい。)

Q5:インプラントはどの位もつのでしょうか?
インプラントはチタン製で大変丈夫ですので、何か問題が起らない限り、半永久的に機能します。しかし、歯磨きが十分に行えず、インプラントの周りに歯垢がついた状態にしていると、天然歯と同様、歯槽のう漏のような状態になってしまいます。(インプラントの周りの骨がやせてしまって、グラグラと動いてしまいます。)
このような状態になってしまうと、せっかく治療したインプラントを抜くような事態にもなってしまいます。インプラントを長持ちさせるためには、毎日のホームケアと歯科医院での定期的なチェックが重要です。

Q6:治療費はどれくらいかかりますか?
インプラント治療を行う本数や治療方法、また上に装着する人工歯の種類、症状の難易度 によって費用は異なります。インプラント治療は自由診療(健康保険の対象外)になりますので、事前に医師とよくご相談下さい。